アオスタ渓谷への旅
フォンテイーナチーズ作りを見に酪農農家を訪ねて
天気に恵まれた朝トリノを後にし有名なヌス市というアオスタ渓谷の町へ向かいます。本日山形の一行
と一緒に向かうのは有名なフォンテイーナチーズを作る酪農農家です。
一緒に同行して頂くのは揺るぎない評価を得たアルケッチイアーノのシェフの奥田政行氏です。
ヴァッレ ダアオスタ州は沢山の自然公園に囲まれたイタリアの中でも最も小さい州で北西に位置する
州です。
高い山と緑の平野に囲まれた谷をバスは縫う様に下って行きます。
古代ローマの遺跡、アウグスタプラエトリアやロマネスク様式、ゴシック様式の教会、そして中世時
代のお城が多く見られる手つかずの自然が残るこの辺りを訪れるのは大きな街からの小避行にはもって
こいのところだと思います。
ヌスの町に到着後、すぐに町から少し離れた農場見学へ。
農場の責任者の方と牛舎に向かう途中牛もモーという凪声で私達を歓迎してくれているかの様でした。
まず、3種類の牛の説明をされました。
1 Razza valdostana pezzata rossa ヴァッレ ダオスタ赤斑点牛種
2 Razza valdostana pezzata nera ヴァッレ ダオスタ黒斑点牛種
3 Razza valdostana pezzata nera-castana ヴァッレ ダオスタ 黒茶色斑点牛種
牛の飼料は夏は牧草、その他の季節はこの地方の藁を与えるそうです。
この地方の伝統で身ごもった雌牛にも闘牛をさせるそうです。
残酷な闘牛ではなく牛同士の角を使った戦いの事です。
そして次にチーズの作り方の説明にうつります。
牛から搾乳した生乳はしぼった直後から2時間以内に鋼鉄製か銅製の釜に入れます。
凝固を促すため子牛のレンニンを投入し、36度で 40 分間温めます。凝固しはじめた牛乳を細分し最終
的にトウモロコシの粒大くらいの大きさにします。そしてさらにかき回しの作業をくわえていき 48度
の温度まであげていきます。固まってきた細かい固まりを布を使ってすくいあげていきます。そしてそ
れを型に入れて少し置きます。そしてひっくり返し圧力を加え水気を切ったあと塩を加え熟成室へと送
られます。
忘れてはならないことが一つあるのですが、チーズ一つ一つにはコード番号焼きをつける事が義務つけ
られています。
それゆえFontina DOP とよばれ品質が保証されています。
皆、フォンテイーナチーズ製造工程を興味深く見学した様子でしたが、とりわけ奥田シェフは彼自身山
形でリコッタチーズ作りも手がけていらっしゃるということで熱心に見学されていました。
質問が終わった後挨拶をし私達は近くのアグリツーリズモへ試食へと出かけたのでした。
詳しい事に関してお知りになりたい方は Mail下さい。日本語でどうぞ。